夢遥 ゆめはるか
(全日本美術『今月の課題』1996〜2005年を単行本に) 全日本美術編集主幹 松原清 著 A5版 272頁 定価2000円 |
今月の課題 「韓国の美術事情」 編集主幹 松原 清 |
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3月に美評でのソウル取材を実施した。15年程前にも出かけ、磁器の歴史を学んだ。今回は韓国の現代美術や街の画廊での展示事情を何とか探れないかという目的を持っての美評の旅としたかったのだが、ソウル市内を散策すれば何か判るだろうと日本の銀座あたりを歩く感覚だったのはやはり失敗だった。 |
展示棟は4階建ての古美術館と2階建ての現代美術館とふたつあり、古美術館の4階は青磁、3階は粉青沙・白磁、2階は古書画、そして1階は仏教美術・金属工芸で、なんと個人美術館で国宝36点、宝物96点を収蔵する。現代美術館の2階は1910年以降の韓国現代美術を代表する作品、1階は1950年以降のモダンアート中心の海外近現代美術、合わせて約70点程が展示されている。地下ロビー階は現代アートの特別展の開催場となっている。入場料1万ウォン、特筆は2千ウォンで借りられる世界初のPDAによるデジタルガイド。世界6カ国?の音声ガイドで、作家情報、お気に入り作品の登録も出きる。流石にサムスンというところ。不勉強で現代美術作家名と作品が一致しない場合が多かったが、意外と韓国の現代美術進出は早く、世界で活躍する人たちに国、企業が補助をしているということが感じられた。 |
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