文 化 勲 章 受 賞
社団法人 日展会長

大山 忠作

 大山忠作先生、このたびの文化勲章ご受章、誠におめでとうございます。心よりお喜び申し上げます。皆が皆、待ちに待った吉報でした。皇居での親授式の様子をテレビジョンで拝見しました。先生はとりわけご立派な晴姿でした。ただ奥様がご一緒でなかったことが寂しうございました。奥様にも先生の晴姿をぜひ見ていただきたかった、それのみが残念でなりません。その点、いささか長く待たされた感がありますが、今は素直に、お元気でご受章なされたことを喜びたいと思います。
 先生はいま、日展会長の要職をつとめておられます。その日展の出品作は『瑞翔』で、ご受章の報道は開幕前日になされました。初日は皆さんがその喜びに溢れ、ことにも賑やかで目出度いオープニングとなりました。
 ご出品作『瑞翔』に寄せてこうコメントしています。
―暗い報道のみ多い昨今の世相にあって、此度の悠仁親王の御生誕は、明るい、めでたい慶事として国中が湧いた。この慶事にあやかって、じぶんなりの祝意をこめて、極まりないめでたさを意図して作画に当った。―
 絵柄は、朝陽が空を明けに染めて今昇ってくる。その陽を浴びて二羽の鶴が大きく羽を広げて翔んでいる、というまさにめでたいものである。
 大山先生はこれまでもこうした時世や話題に寄せて作画をいくつもしてこられた。めでたい絵柄ということでは2003年の『日章龍鳳図』が印象的であったし、2000年には21世紀の平和と繁栄を願って、世紀の夜明けに赤富士を背に舞う双鶴を描いた。その前年には『蓬莱朝陽』を描かれている。あるいは吉祥図ではないが、猫好きの奥様を描かれた『猫家族』(2001年)も懐かしく思い出される。大山先生の作品はそのお人柄同様どれも明るく晴朗で、かつ懐かしさがある。
 お体に留意していつまでも御活躍下さい。   (中野)


   「 瑞 翔 」  第38回日展