第60回記念新興展

■6月22日〜27日
■京都市美術館

 

菊池 柾寿

「花宴(詩仙堂)」

 第60回の記念展を迎えた(社)新興美術院の本展が、都美術館の改装工事に伴い京都で開催され、全144点の展示で見応えがあった。今、日本画団体の多くが出品減に大きな課題を抱えているが、本院もその対策にパンフやHPを製作して対処しようとしている。伝統ある会だけに量と質の両面に力を注いで頂きたいと思う。
 平田春潮理事長「高千穂夜神楽」は、赤の引き帯びがポイントとなり、四曲に絶妙な空間構成で魅せる。岡田忠男「高原の道」は、バスを配して視覚的臨場感を出した。オーソドックスながら大樹の威厳を見事に表現した小林恒岳。菊池柾寿は色刷り版画的な趣で一角を占める。集落を簡素に再構成して牧歌的情感を込めた斎藤二良。マハラニとはインドの女王、ポカランはインドの地下核実験場。今昔の戦争の本質を女王の視線に託した鈴木忠実。衣川昌良は春爛漫の福知山城を雄大に捉えた。琳派的色感の飛澤行雄。浜中利夫の鉄斎的写生描法も面白い。夏の剣岳の雄壮は野口義男。白石繁馬の明け方の雨の静謐感、カラリストの調和美で魅せた鈴木光子、凛とした響きある鎌田理絵も挙げる。 (松)