第74回日書展で最高賞
〈サンスター国際賞受賞〉


新書芸部 現代書道研究所所長
佐伯司朗


● 1月4日〜10日
● 東京都美術館

 

 日本書道美術院主催第74回日書展において、最高賞「サンスター国際賞」を受賞した佐伯司朗氏の作品を紹介する。これまでも何度となく素材にしてきた「さだまさし詞」。今作もその一環だが、このスケール感は今まで以上で、1室壁面の中でもかなりの存在感を放っていた。スケール感とは作品の大きさばかりではないことを示唆してくれているような作。そこに込められた表現への自信と確たる主張の定着があれば、それは自然に平面の力となり、見る者に訴えかけてくるのではないか。佐伯氏は中島司有師の教えを最善とし、実践してきた。「わかりやすく、こころをこめて」。だから読めない字はない。そして一字に対して、一つの言葉に対して、心境を埋め込むように筆圧がかけられる。決して線で遊ばないのである。それは師がそうであったように、文字や言葉への畏敬の念。宮内庁文書専門員の大役を務められるのもその一念あるからこそだろう。
 毎日書道会評議員/日本書道美術院理事  (篠原)

 

 

夢を抱きしめて…(さだまさし詞)