奈良市杉岡華邨書道美術館

 奈良市杉岡華邨書道美術館で「日本芸術院賞受賞作品展」が4月22日〜7月23日まで開催されている。
 日本芸術院は、明治40年6月に文部省美術展覧会(文展)を開催するために設けられた美術審査委員会を母体とし、大正8年9月に「帝国美術院」として創設された。その後、昭和12年6月に第1部美術のほかに第2部文芸、第3部音楽、演劇、舞踊の分野を加え「帝国芸術院」に改組されるなどの拡充を経て、昭和22年12月に「日本芸術院」と名称を変更し今日に至っている。会員の定員は120名で美術56名中、書は3名と極端な狭き門となっており、それぞれの部の会員の推薦・投票でその年の日本芸術院賞を選出している。書は今年受賞の劉蒼居を加えて47名の作家が受賞しているが、今企画段階で現存作家20名(昨年末)の受賞作品の内日本芸術院から17点借り受けての展示となった。通常17点もの一括借り受けは出来ない規定があるが、芸術院会員杉岡華邨氏の尽力で特例として実現の運びとなった。
 出品は紹介の杉岡華邨「玉藻」(昭和57年度)をはじめとして、小林斗あん「柔遠能邇」恩賜賞(昭和58年度)、古谷蒼韻「萬葉・秋雑歌」(昭和59年度)、浅見筧洞「曽子語」(昭和60年度)、今井凌雪「韓演詩句」恩賜賞(昭和61年度)、近藤摂南「薛濤詩」(平成2年度)、成瀬映山「杜甫詩」恩賜賞(平成3年度)、尾崎邑鵬「杜少陵詩」(平成4年度)、栗原蘆水「菜根譚一節」(平成5年度)、高木聖鶴「春」(平成6年度)、榎倉香邨「流翳」(平成7年度)、甫田鵄川「菜根譚」(平成8年度)、松下芝堂「花下酔」恩賜賞(平成9年度)、日比野光鳳「花」(平成10年度)、梅原清山「漢鐃歌三章」(平成11年度)、津金孝邦「森鴎外の詩」恩賜賞(平成12年度)、桑田三舟「春秋」(平成13年度)、井茂圭洞「清流」(平成14年度)、新井光風「明且鮮」恩賜賞(平成15年度)、黒野清宇「梅の花」(平成16年度)が並んだ。4月29日には尾崎邑鵬氏の講演「私の習って来た古人」が開催され、来る6月24日には午後2時より榎倉香邨氏の講演「和の空間と書」が予定されている。    (松)

  日本芸術院賞受賞作品展より  
   杉 岡 華 邨 
    会期 4月22日〜7月23日
     

   「玉 藻」 昭和五十七年度