第12回一先会書展


●1月18日〜20日
● 兵庫県立美術館王子分館

原田の森ギャラリー展

湯澤 翠香

「足引の…」

 

 一東書道会から分離独立した小山素洞と横山煌平を中心に創立された一先会。小山会長の提唱した「古典を基にした創作への展開」を、臨書と倣書を基本に据えながら続けてきていたが、近年は古典を基軸としながらも創作に比重がかかる展開に移行しはじめている。
 一昨年10月、小山素洞会長が95歳で逝去されたが、古典重視の精神は引き継がれており、今展には「古意に学ぶ」がテーマとなった。また、役員の小品展示もあり、大作と合わせ見られたことは一興であった。
 さて、横山煌平理事長は西行・山家集より4首を、香紙切調の用筆で横振幅の潤渇呼応を効かせて繋ぎ、作品を大きく見せた。しっとりした味わいの柏木小鈴、園山硯峯は後4行目の破調で動きを出した。行立てに骨格ある中島旭堂、岡田直樹と山中孤舟は柔和で安定ある。寸松庵調の展開を22枚の料紙で試行した小山素葉の挑戦、平田光彦の呼応センスの良さも。真仮名とかなの対比に真摯に取り組んで清新さある柴原月穂、樫木端草の一紙4段構成の空間性、線質に香りある波多野博風、加納敬舟、橋本小琴、湯澤翠香も。(松)