竹扇会新春東京展十周年記念
米寿 小伏 竹村 書の世界VI


● 1月5日〜9日
● 東京銀座かねまつホール

 

 竹扇会会長、小伏竹村の米寿展。同会新春東京展十周年記念として開催された。甲骨文表現を能くしてきた作家だけにそれにこだわる意気込みは今尚強い。今展のメイン作である超大作がそれをよく物語っている。横12メートルに及ぶ大空間に白楽天の五言二句。竹村の甲骨体が踊るように浮かびあがるさまは圧巻だ。淡墨使用も字義とのかかわりにおいて効果を発揮し、数字以上の作品面積を感じさせている。更に甲骨作品は四尺四方5点による「馬五体」へと続く。一方、行草による「杜甫詩二題」、楷書の「戦国策」両大作も発表。甲骨だけではない作家の底力を堂々と示した展観になった。
 さてここで今展で配付された釈文集について述べておきたい。12頁の小冊子。そこには甲骨各字の字義、素材の書き下し文、訳文と実に親切な紹介がなされている。竹村の書に懸ける情熱の一端を窺ったのである。
 (公財)書道芸術院顧問
 (一財)毎日書道会参事       (篠原)

 

 

 

酒と華 120×1200cm

 

 

杜甫詩二題 兵車行 浣花草堂 135×280cm