朝山英治 展


● 7月10 日〜21日
● 池田市・画廊ぶらんしゅ

 

 新世紀美術協会委員・神戸支部長の朝山英治展。5年ぶりと聞く。過去の自選作品と共に新作を並べることは意義深い。
 朝山作品は抽象である。2010年よりみると「パウル・クレー『造形思考』より」が6年続き、「メルロ=ポンティ『眼と精神』より」が2年、そして今年はパウル・クレーへと戻っている。絵画を哲学的思考で視覚造形化するという作家のコンセプトとは? 結局は自分の内面思想や美観、夢等に転換されて具現する。絵画構成の基本や技術も大きく作用することは言を待たない。
 2000年以前の旧作を3点挙げたが、筆者は「礼拝」に魅かれた。白黒の対比に十字架が意味付ける。心象的な「かたち」はしっかりと思考空間を繋ぐのだ。新作に目を移すとフッサールの中和変容が出現する。形容の疑似化変容だ。大作は試行作品、ベクトル、繋がり、簡略化等課題あるもその変容に期待。小品のバイオリンを素材とした女体への中和変容の他、オルゴール音符の作品化も。(松)

 

 

中和変容 IJF F6

パウル・クレー『造形思考』より F100 アクリル・油
彩/造形思考 F150 アクリル・油彩/礼拝1995 M120 アクリル

フッサールのいう図像意識の中和変容 162×519 アクリル・漆喰