第63回一線美術会展

文部科学大臣賞

金野 公男

「山麓昼」

 

 そびえ立つ山の麓の村。落ちる影で昼下がりと判る。春の陽射しに包まれた長閑な里の路に、曲った背を伸ばすように遥か彼方を見詰める老婆がいる。帰郷の知らせに胸躍らせているのだろうか。暖さが沁みる。(松)