〈パリの街角・ヴェニスを中心に〉

嶋津 俊則 作品展


●8月22日〜28日
● あべのハルカス近鉄本店タワー館11F美術画廊

 

 長年、二元会の会長として作家集団の実現に尽力、盛会裡に50回記念展を導き今年の52回展を前にして、名誉会長として後見役に就任した嶋津俊則氏の作品展。
 二元会の大作にみる街の歴史観を捉えた、荘厳で、どちらかといえばモノクローム的作品に比して、小品は色彩にとんで一転カラリストぶりを発揮する。今回は渡欧取材で慣れ親しんでいるパリの街角の賑わいやヴェニスの運河、オンフルールの港風景など約30点が並んだ。船、港は若い頃好んで描いたモティーフとお聞きしたが、船と建物と空の反映を演出する水面のイメージをより印象的に再現する力量は流石の感がある。また、一連の小品にも自ら課したテーマを盛り込んでいる。それは「光と影」。
 紹介の1点は、ヴェニス・ゴンドラ乗り場を捉えた光景だが、朝の光を受けて輝く遠景の建物と手前の陰部の爽やかな空気感を見事に捉えている。ほか、パリの公園の明け方の低い光を木々のみが受けて輝く作品やヴェニスの水面の反映を大胆に演出したスクエア作品も印象に残った。 (松)  

 


 

ヴェニス  F8