伊藤弘之 展

■ 3月9日〜14日
■西宮市立市民ギャラリー2F  
(西宮市教育文化センター) 

「木馬はいつも同じ位 置からスタートし、また同じ位置に帰ってくる。人生も同じ。絵画空間より発信する心の世界を描けたら」とは伊藤弘之氏の言葉である。カルーセルに想いを寄せて、描き続けて約40年、この度西宮市の後援・企画で90年代〜最新作までの代表作を一堂に集めたプチ回顧的な伊藤弘之展が開催された。  出品は48点。92年のMOA美術館奨励賞「木馬(記憶)」、90年〜94年の大阪府知事賞、独立賞、そして会員推挙作「晏」も並んだ。

 この期間は、伊藤氏にとっても大変重要な時期であった。独立の会員に上る前後の作品群であるからだ。風景の中に疾走する馬達、その馬達はカルーセルから抜け出した伊藤氏の心の中の馬達である。大自然に対峙したとき、人はその気の中で一体になる。想像力は時を越え、イメージの心の時空間を行き来する。伊藤氏の作品はそうした時間的深度のある風景が多い。カルーセル(鳴門)は今後の新展開を期待させる。             (松)

                                        

     カルーセル(鳴門) F200