第58回新世紀展

 

佐藤 一成

「旅」

 

 黒の中に内在する赤は思考の残滓であろうか。正面の女性の顏、彼女の命の記憶を辿り、白がその時間遡行を繋ぐ。そこに在るのは深く内向する漆黒の精神世界。過ぎ去った過去への愛おしい旅である。(松)