今月の課題 「30周年の新年に思う」 編集主幹 松原 清
新年あけましておめでとうございます。
2014年は本当にいろいろなことがありました。つい最近のことですが、年末の衆院選挙は投票に行かれましたでしょうか。アベノミクス解散で突然の選挙、結果自民・公明の与党が326議席を獲得し、定数の3分の2(317)を上回わりました。野党の準備不足と足並みの乱れからこうなることは予想できましたが、野党第一党の民主党海江田代表が前代未聞の落選をきっするなど、改選前の自・公324に2議席増えただけなのに、与党圧勝の雰囲気をつくりあげることに成功しました。言い換えれば、アベノミクスの継続を国民の総意でみとめてもらったという、お墨付きを持って今後の国会運営にあたることが出きるということなのでしょう。唯一倍増以上の議席を獲得したのが共産党ですが、これは、一定の支持層を持ち、選挙対策をきちっととったことと、内紛を繰り返す野党に嫌気がさして投票に行かなかった無党派層が更に増加して史上最低の投票率52・66%となったことがそもそもの原因で、自・公の勝利とも密接に結びついていると思われます。先の選挙で、国民の期待を大きく裏切った民主党が、与党から陥落しましたが、対案を持たない無政策、重箱の隅をつつくような批判の繰り返しでは発展どころか党そのものの存在さえ怪しく思えてきます。尖閣諸島や竹島などの領土問題は、日本が主張しなければならない日本国のアイデンティティーそのものですが、特に、赤珊瑚乱獲など明らかに後に控えた中国の脅威は空恐ろしいものがあります。従軍慰安婦問題もありました。朝日新聞の記事が発端となり、鬼の首でも獲ったようにこの件のみしか発言しなかった女性党首がいましたが、朝日新聞が、8月5日に、1991年から翌年にかけて連載した従軍慰安婦問題の記事を虚偽と認定し記事を撤回した直後からトーンダウン、9月の朝日謝罪会見以降は顔さえも見なくなりました。そういえば、毎回この件しか話題にしなかった韓国の大統領もこの問題を口にしなくなりました。国際的な日本の名誉をずたずたにしてきた国会議員や朝日新聞の責任はどうなるのでしょう、以降のうやむやな対応は本当に何をかいわんやであります。こんな問題がおこる根本的な問題は、教育にあると私は常々思ってきました。戦後、日本は近代史をきっちりと検証もせず、教育の場においても殆ど教えない教育指導を貫いてきました。タブー視されてきたと言っても良いでしょう。近代史を学んでこそ、国際的な日本の立場が理解できるのであり、今後の方向性を個々が考えられるようになると思うのですが、子供たちがそのような日本国民に育って欲しくないという大きな意志が働いていたと考えざるを得ません。投票率が60%を切る国は世界でも稀です。20代に至っては20数%という異常事態になっています。これを是して放置することの不安は拭えません。日本丸はどこに向かって進むのでしょうか。
さて、延々と続いた「日展問題」は仕掛けられた感が非常に強い内容でしたが、私達に美術の在り方を改めて投げ掛けられた大きな問題でした。しかし、伝統と文化に個と団体が絡む問題でもあります。本義に戻る自浄作用こそ大切で、規則でがんじがらめにすることは危険な兆候と思われます。
今年は神戸全美の30周年。旧年にもましてご指導、ご鞭撻を賜りますようお願いいたします。
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1996~2005年を単行本に
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