今月の課題 「梅雨考」 編集主幹 松原 清
7月に入り、どんよりとした梅雨空が続いている。台風が3つ(9号〜11号)発生したらしく、年々大型化に移行している気象環境もあり、これからの台風情報が気にかかるところでもある。
そんな中、スポーツの話題が沸騰している。プロ野球のセリーグは交流戦の結果、すべての球団が負け越しという初めての状況で、1位から6位までが4〜5ゲーム差の大混戦。どこもが優勝のチャンスがありファンは1試合毎に一喜一憂が続いている。どこの球団が抜け出すか興味は尽きない。ウインブルドンテニスでは、錦織 圭の活躍に期待が集まったが、2回戦で棄権。痛めていた左ふくらはぎの負担は相当なものであったようで、前大会のゲリー・ウェバー・オープンで準決勝に進みながら棄権した後、僅か1週間では順調な回復には至らなかったと思える。何しろ1試合3時間20分もハードに動き続けるのだから、無理をすれば致命傷になりかねない。残念だが、賢明な判断であったとファンの一人として納得もし、次回の活躍を祈るものである。そして女子ワールドカップである。前回優勝のなでしこジャパンに対する各国の研究・対策は並ではなかったと思われる。予選グループCを1位で抜け、最終のノックアウトステージへと。オランダ戦2―1、オーストラリア戦1―0、準決勝のイングランド戦2―1と全て1点差でクリアして決勝のアメリカ戦へ。7月6日の月曜日の朝は日本全国でテレビに釘付けになった人がどれほどいたであろうか。しかし、前半16分でまさかの4点の失点。しかし、このまま終わらなかった。最期までピッチで動き、あきらめずに2点をとった意義は大きい。結果は2―5の完敗であるが、16分後からは2―1であり、日本のシュートの数もアメリカより上回っている。開始直後の集中力の差がひびいたのではなかろうか。前回の優勝、そして今回の準優勝、これは誇れるべき快挙である。男子のワールドカップは、果たして…。
次に海外の話題から。
ギリシャ問題はまさに深刻だ。周囲の国が心配しているのにギリシャ国民の経済観念が希薄すぎる。ギリシャの国民投票の結果は、欧州連合(EU)などが金融支援の条件としている財政緊縮策の受け入れに反対が61 ・31%、賛成が38・69 %となり、反対が賛成を大きく上回った。2010年のギリシャ経済危機に端を発し、スペイン、ポルトガルと経済破綻寸前までいってユーロが100円を切ったことはほんの5年前。EUから多額の借金をして、7月20日に約35億ユーロの債務返済期限が迫っているのである。国が破綻しても自分の身は切りたくない。年金は欲しい。と言っているのだ。4人に1人が公務員という組織、はびこる脱税文化が生んだ帰結かも。
最期に気になるささやき。果たして今年、日展に文化庁の後援と大臣賞が復帰するかという話題である。文科省と文化庁の硬化した姿勢がゆるむ気配も…?。
爽やかな梅雨明けを希求する。
全日本美術『今月の課題』の
1996~2005年を単行本に
全日本美術編集主幹 松原清 著
A5版 272頁 定価2000円