今月の課題 「2017年を振り返って」 編集主幹 松原 清
新年あけましておめでとうございます。本年が先生方にとりまして充実の年となりますよう祈念申し上げます。
毎月、待った無しの仕事をしているとあっと言う間に一ヶ月が過ぎ、気がつくと大晦日を10日後に迎えていた。しかし、実に多くの出来事をちりばめて時は流れている。
先ず、天皇陛下の生前御退位が正式に決まり、平成31年4月30日をもって平成が終了することとなった。平成29年12月23日に84歳を迎えられたが歴代天皇の年齢として第3位とのこと、国内の公務ばかりでなく海外訪問、国賓への御対応と過密スケジュールをよくぞやりきってこられたと思う。退位の翌日皇太子徳仁親王が5月1日にご即位され、明仁天皇陛下は上皇となられる。2016年8月8日に、天皇陛下が国民に向けて異例の「お気持ち」を表明し、生前退位のご意向を示されてたが、ようやく実現の運びとなった。さて、平成から何の元号となるのであろう、M、T、S、Hで始まるのは控えるなど、興味津々だ。
次に例年の今年の「漢字」だが、第1位は「北」に決まった。2位は「政」。北朝鮮の大陸弾道弾発射や核実験の強行、戦争への不安からである。今年1月就任した第45代アメリカ大統領ドナルド・トランプの強行姿勢が一層北朝鮮を刺激し、即発状態が続いているといって過言でない。飴と鞭の話し合い路線を続けてきた結果、「北」は核戦力を確実に強化してきた。行きつく所まで行ってしまったというのが現在の状況であろう。核攻撃が絶対ないとは断言できない。通常ミサイルでも原発を狙われたら全ておしまい。ピョンチャン五輪も東京五輪もふっとんでしまう。こんなことを考えず、能天気に安倍首相つぶしに躍起になっている野党はどちらを向いて政治を行なっているのだろう。
それから、韓国主張の慰安婦問題もあった。火付け役の朝日新聞が誤報訂正記事を遅ればせながら出して、「なかった」にも関らず妄信して主張、ロサンゼルス市と大阪市との友好都市解消も慰安婦像設置が絡む。中国の裏の動きも気になる所だ。
美術に眼を移すと訃報記事が多かった。2月24日の高木聖鶴氏の逝去。3月14日の鎌倉秀雄氏。4月15日の穐月明氏。ベトナムに同行取材された藤田澄雄氏が同23日に。5月3日に安井収蔵氏と辰将成氏。7月5日に黒野清宇氏。同12日に三谷吾一氏。同13日に中路融人氏。8月11日に安原皐雲氏。そして11月3日に河野隆氏。同30日に長島美勝氏が鬼籍に入られた。美術会も高齢化が進み、作家の作品を機会ある毎に足を運んで見る評論家が少なくなった。未来に由々しき問題だ。
最後になったが、祝賀の記事を巻頭に紹介させていただいた。
全日本美術『今月の課題』の
1996~2005年を単行本に
全日本美術編集主幹 松原清 著
A5版 272頁 定価2000円