今月の課題 「美術界にも多大な影響」 編集主幹 松原 清
先月にも触れたが、新型コロナウイルス感染者が既にパンデミック状態となっている。そんな中、武漢肺炎の世界名がWHOでCOVID-19に命名された。日本脳炎もそうだが、何処で感染が始まったかの覚えとなるのだが、風評被害の原因になるため、命名の規約が変更されて、地名や人名を付けてはならないとされているからだ。それにしても、武漢で始まったとされる、当の武漢の調査内容や現状の写真が一向に公表されないのはどうしてだろう。WHOは本当に調査に入っているのか、疑いたくなるのも当然である。正式な調査公表(現状写真も含めた)が出ないため、様々なニュースがユーチューブやフェイスブックで拡散されている。何が本当か判らない。フェイクニュースも多く紛れ込んでいるだろう。
日本は明らかに対応が遅れた。感染もとの中国からと拡大感染していた韓国からの渡航者制限にやっと踏み切ったところだ。3月5日現在、日本国内感染者は345人、死者6名(クルーズ船感染者702名_死者6名)となっている。遅まきながら全国小・中・高の一斉休校の要請が政府からなされ、3月2日から98%以上が休校に入っている。果敢で急な対応に、やっと入国制限に反対していた国会議員や中韓にサプライチェーンを持つ大企業も折れざるを得なかったのであろう。
さて、いよいよ美術界にも感染拡大の大きな脅威が迫ってきた。公立、国立等の美術館、博物館の臨時休館がそれである。1年間かけて発表を待っていた展覧会の中止が続出している。2月29日〜3月15/16日の期間にかかる催しは総て中止、既に開催中の催しも期間中は中断されるか、中止される。身近なところでは、第56回創玄展が祝賀会も含め開催中止、藍筍会書展も同様。埼玉書道三十人展も同様に中止。3月17日〜日展会館で開催予定の晨風会展も中止はがきが届いたところだ。3月18 日〜予定の謙慎書道展はイベントをすべて中止して展示開催される。しかし、状況により休館期間が延長される可能性も大いにあり得ることで楽観視はできない。弊社も一年間のこの1点の作品集「明日への飛翔 II 」の発刊記念の小品展を4月21日から原田の森ギャラリーで開催する予定で会場確保して動いているが、天のみぞ知るである。
仕事柄、取材で電車や新幹線に乗るが、殆どの人がマスクをしている。どこで皆さん買っているのだろう。会社で支給してくれる人はいいが、一般市民は使い捨ての出来ない状況にある。心配なのは医療現場のマスク、防護服の不足である。医師が罹患すれば、医療崩壊を起こしかねない。68年生きてきて全く初めての経験といえる。しかし、感染=死ではない。罹患特定検査試薬と代替薬の早急な投入を希求したい。
全日本美術『今月の課題』の
1996~2005年を単行本に
全日本美術編集主幹 松原清 著
A5版 272頁 定価2000円