今月の課題 「熱暑の夏に」 編集主幹 松原 清
今年の気温上昇は正に異常で、東京では7月6日〜9月6日まで63日間連続夏日が続いている。毎日鳴り響く救急車のサイレンの音がここ神戸も続いている。福島県伊達市では、8月5日に、石川県小松市でも8月10日に40度を記録している。いつもの熊谷、館林を凌駕して新潟、福井など日本海側の高温化が顕著である。これは台風の影響も大きいか、太平洋側から流れ込む雲が山脈にあたって山を越えた時にフェーン現象を発生して急激な温度上昇をおこすためである。太平洋側では雨雲の線状降水帯を生んでゲリラ的豪雨となる。台風と離れている地域が洪水になったりするのをこれまであまり聞いたことがない。
台風といえば最近とくに迷走するケースが増えている。日本の上空を流れるジェット気流が蛇行しながら北に移動している。その為日本に近づいて右急カーブという嘗て定番の進路予想が出来なくなった。太平洋の海水温度も異常に高い。台風が沖縄、台湾を過ぎて中国大陸に上陸するなど稀だった。一昨年程前から特に中国の洪水がインターネットのニュースとして世間の注目を集めている。昨年は重慶の近くの街で車が大量に流れるショッキングな映像を見た。大都市を守るために上流、支流のダムの一斉放水をしたためだ。揚子江上流には世界一の発電ダム「山峡ダム」がある。もし、このダムが決壊したら揚子江域の都市は全滅し、海流被害までも引き起こすとのこと。恐ろしいことに揚子江域には中国の工業地域が広がり、原発も多く稼働している。その被害を考えるとゾッとする。
さて、今年懸案だった福島原発の処理水が国際原子力機関IAEAのお墨付きを得て、8月24日から海洋放出されることが決まり、実施されている。東電では更に水で希釈して放出し、全ての処理水放出が完了するのは30年先とのことである。この放出に汚染水として断固反対の横やりを入れているのが中国だ。フェイク情報を垂れ流し、自国民を洗脳して日本は危険と煽る。IAEAの検査と決定を無視した暴挙で、福島の役所や警察に暴言の迷惑電話が続いたらしい。8月24日、日本の海産物全面輸入禁止を通告してきた。あまり煽り過ぎ魚を敬遠する状態となり、中国内の水産物業者の首をしめているとか。ぶっちゃけ、中国原発の一年間のトリチウム放出は一つの原発比較でも日本の3倍という。東シナ海への放出中の原発3基で9倍の量を放出しているが、これでもIAEAの基準をどうにかクリアしているのである。
こうまで、自国民を煽動して日本叩きする裏に何があるのか、経済崩壊を隠した、キナ臭さの兆しなのかも知れない。
全日本美術『今月の課題』の
1996~2005年を単行本に
全日本美術編集主幹 松原清 著
A5版 272頁 定価2000円