第58回日本南画院展

 

町田 泰宣

「游 鯉」

 

 漆黒の空に浮かぶ半月の光を一身に受けたかのような一羽の鴎が飛翔する。実際にあり得ぬ情景だが、作家の神韻に宿る光だ。波立つ池(川?)にも月光が充ち、水中の游鯉を透かせて見せる。正に一瞬の幽境の世界だ。(松)