日本書道院主催の100人展も回を重ね、第13回を迎えた(第42回選抜展、第17回同人展も併催)。本展より注目の作品を紹介させていただいた。中村雲龍会長「摩天楼」は主題3文字のゆったり、どっしりした存在感が絶妙の明墨に映える。句はN.Y.のエンパイア・ステートビルから見下ろした風景。同じものでも見る位置が変れば映る景色も変る、人もまたそうだと誰かに向けた雲龍氏の本心を吐露するようだ。成田寿苑副会長は手書き文様の料紙を巧く継いで、旅人のうたを浮かべ、万葉歌にふさわしい風趣を演出した。荻野静雲は、「王漁洋詩」五言古詩を潤墨を核として巧く視点を誘導する。平山美影は表現進化がまた一歩進む。難しい縦3段構成を楽しむ余裕すら感じる。行間の白が清々しく、「倒」「人」の終画が響きあう山田白苑「趙風詩」七言律詩。名誉顧問・高橋静豪の独特な線状、三宅相舟の清爽な流れがベテランの味わいを醸す。少し詰まった感あるも大らかな運筆の新井文香。堂々とした存在感ある3行の七言絶句は神作花紅。駒崎流芳の3行は強弱の機微が出て好感。無難に纏めた小泉瑤伸だが、見せ所を。詩文書風の白石東苑。言葉がしずみ込む近詩文は細渕柳青。(松)
日本書道院主催の100人展も回を重ね、第13回を迎えた(第42回選抜展、第17回同人展も併催)。
本展より注目の作品を紹介させていただいた。中村雲龍会長「摩天楼」は主題3文字のゆったり、どっしりした存在感が絶妙の明墨に映える。句はN.Y.のエンパイア・ステートビルから見下ろした風景。同じものでも見る位置が変れば映る景色も変る、人もまたそうだと誰かに向けた雲龍氏の本心を吐露するようだ。成田寿苑副会長は手書き文様の料紙を巧く継いで、旅人のうたを浮かべ、万葉歌にふさわしい風趣を演出した。荻野静雲は、「王漁洋詩」五言古詩を潤墨を核として巧く視点を誘導する。平山美影は表現進化がまた一歩進む。難しい縦3段構成を楽しむ余裕すら感じる。行間の白が清々しく、「倒」「人」の終画が響きあう山田白苑「趙風詩」七言律詩。名誉顧問・高橋静豪の独特な線状、三宅相舟の清爽な流れがベテランの味わいを醸す。少し詰まった感あるも大らかな運筆の新井文香。堂々とした存在感ある3行の七言絶句は神作花紅。駒崎流芳の3行は強弱の機微が出て好感。無難に纏めた小泉瑤伸だが、見せ所を。詩文書風の白石東苑。言葉がしずみ込む近詩文は細渕柳青。(松)