本院の不可解な副会長の離脱劇を詮索しても今更詮無い。確かなことは、今しばし中村雲龍会長に踏ん張って頂きたいと願う事だけであろう。そんな負のベクトルの中だったが、ベテラン勢も奮起してメインの壁面を堅守する輝きをみせた。中村雲龍会長の漢字作品は、世俗的な名刹からの離脱の精神を忘れないという意識(即ち書を学ぶ本質への回帰)が白居易の詩「春日閑居三首」と結びついた感。変幻自在の流れは大調和をなす。もう1点の「大吟醸酒」は自作詩。酒をこよなく愛する作家の酒の味わい方が、書の風趣に重なっていく。成田寿苑副会長は、赤人の長歌を下に、その反歌を上に配して大きな空間を構成した。荻野静雲は呼吸も整って清澄なリズムで元稹詩を捌いた。平山美影は漢字、詩文書ともに大きな進化を見せる。が、今回は漢字自作詩の配字空間が絶妙。山田白苑は、王涯五言古詩60字を三行に巧く配した。高橋静豪、三宅相舟両名誉顧問も自風の味わいで魅せる。理事から駒崎流芳が許渾詩7言律詩をリズム良く制して文部科学大臣賞を受賞した。詩文書では細渕柳青、骨格ある漢字展開の神作花紅。21世紀賞の熊谷理春、浜田舟美、小川恵楓も。(松)
本院の不可解な副会長の離脱劇を詮索しても今更詮無い。確かなことは、今しばし中村雲龍会長に踏ん張って頂きたいと願う事だけであろう。
そんな負のベクトルの中だったが、ベテラン勢も奮起してメインの壁面を堅守する輝きをみせた。中村雲龍会長の漢字作品は、世俗的な名刹からの離脱の精神を忘れないという意識(即ち書を学ぶ本質への回帰)が白居易の詩「春日閑居三首」と結びついた感。変幻自在の流れは大調和をなす。もう1点の「大吟醸酒」は自作詩。酒をこよなく愛する作家の酒の味わい方が、書の風趣に重なっていく。成田寿苑副会長は、赤人の長歌を下に、その反歌を上に配して大きな空間を構成した。荻野静雲は呼吸も整って清澄なリズムで元稹詩を捌いた。平山美影は漢字、詩文書ともに大きな進化を見せる。が、今回は漢字自作詩の配字空間が絶妙。山田白苑は、王涯五言古詩60字を三行に巧く配した。高橋静豪、三宅相舟両名誉顧問も自風の味わいで魅せる。理事から駒崎流芳が許渾詩7言律詩をリズム良く制して文部科学大臣賞を受賞した。詩文書では細渕柳青、骨格ある漢字展開の神作花紅。21世紀賞の熊谷理春、浜田舟美、小川恵楓も。(松)