全日本美術 ALL JAPAN ARTS
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Work No.86

鳴く蝉の点(二条院讃岐)

第55回正筆会菁華書作展(2024.05)
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● 2月23日~25日
● セントラルミュージアム銀座・フェニックスホール

正筆会総務理事以上による役員展。会場を新たに247点が出品された。メイン会場中央壁面には黒田賢一会長、山根亙清理事長、田中徹夫、寺坂昌三、野田正行各副理事長が三六、六四、五五尺などに大字かなの充実作を見せて堅調。そこに連なる参事、参与、専務理事、常務理事、総務理事らの半切や小品、帖、巻子もかなりの練度を窺わせる。
13点をピックアップした。黒田会長は白が冴える爽快な書きぶり。潤渇変化はもとより、巧みな用筆がもたらす線条変化が爽やかな歌意を一層引き立てている。青のマットの反映も見逃せない。山根理事長は子規三句を一紙に。雪解けの春の長閑が紙面を満たす。田中徹夫は大らかな運筆とゆとりの間が相まって句情を垣間見せる。寺坂昌三は三首の塊の中、微妙な線条の騒ぎがあり、見る者の心も揺れる。野田正行は二曲屏風に良寛歌四首。行書きと散らしの融合の上、細線の響きがよく伝わってくる。小野玲華の帖は線が澄む。川上鳴石の渇筆の入りは清々しい。馬場紀行、湯澤聰は左側の空間が生きた。神保峯子はオオルリの絵とともに初夏の空気を表出。杉本由美は墨のにじみにも効果を見せている。田ノ岡大雄は中盤の線条が見どころ。若杉美香の帖は墨がよく乗り、機敏な動きを創出する。(篠原)

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鳴く蝉の点(二条院讃岐) — 黒田賢一