〔釈文・作品〕薄(すすき)● 11月1日〜15日 / ● 茨木市立 川端康成文学館ギャラリー川端康成文学館での書展開催は、2014年、大阪・茨木市立川端康成文学館30周年企画展として《川端康成が惹かれた 京都源氏物語の世界》三条西実隆『詠源氏物語巻々和歌』を書いて展示して欲しいと依頼されたことに始まる。これまでの3回で桐壺から少女まで和歌21首を発表、今回は玉鬘から33首目の藤裏葉が出品された。紫に文様入りの料紙に一枚書きで綴られた作品12首、思い切った線が出るのはその半分程を過ぎたあたりからと聞く。自然なる遊びの線、柔和な線と空間と、見入ったのは31首目の槙柱だった。本展は企画作品の他、奥氏の時宜を得た思い入れの作品も並べられる。その中、足の止まった1点、上島鬼貫「獨ごと」の一節と鬼貫句集から「薄」の融合作品を挙げた。「か多ちつくろハず 可しこがらず 心な支人ニハ風情を可く志 心あらん人尓ハ風情を顕ハす おもしろさ急ニハ見えぬ薄かな」。自由闊達な用筆で、流れに深いゆらぎと展開、沈着があって、懐の大きな魅力を醸している。(松)寸法:23×139cm
〔釈文・作品〕薄(すすき)
● 11月1日〜15日 / ● 茨木市立 川端康成文学館ギャラリー
川端康成文学館での書展開催は、2014年、大阪・茨木市立川端康成文学館30周年企画展として《川端康成が惹かれた 京都源氏物語の世界》三条西実隆『詠源氏物語巻々和歌』を書いて展示して欲しいと依頼されたことに始まる。これまでの3回で桐壺から少女まで和歌21首を発表、今回は玉鬘から33首目の藤裏葉が出品された。紫に文様入りの料紙に一枚書きで綴られた作品12首、思い切った線が出るのはその半分程を過ぎたあたりからと聞く。自然なる遊びの線、柔和な線と空間と、見入ったのは31首目の槙柱だった。本展は企画作品の他、奥氏の時宜を得た思い入れの作品も並べられる。その中、足の止まった1点、上島鬼貫「獨ごと」の一節と鬼貫句集から「薄」の融合作品を挙げた。「か多ちつくろハず 可しこがらず 心な支人ニハ風情を可く志 心あらん人尓ハ風情を顕ハす おもしろさ急ニハ見えぬ薄かな」。自由闊達な用筆で、流れに深いゆらぎと展開、沈着があって、懐の大きな魅力を醸している。(松)
寸法:23×139cm