● 5月19日〜24日 / ● 銀座ギャラリーいず昨年、25年間の連続個展を成し遂げた奥宣憲。今展では、この近年東京でまだ披露されていない作品(和泉式部日記シリーズ、襖書二面『天真』、夏目漱石没後110年での『浮世の風』、二宮尊徳・道歌集から『去年の実は』など約20点)を選抜しての開催となった。日比野五鳳師を慕って師の文字、構成、展開をなぞりながら、評論家・田宮文平氏他多くの評価を受けるなか、10周年で自分の書を目指す変化を見せ、15周年で自分の線を捉え、自身の呼吸による書空間を把握しようとする足跡を示した。ある意味五鳳の呪縛から離れ、自分の心韻に響く要素をゆるやかに取り込み出した。20周年、25周年とその深度は更に深まり、生真面目な武骨さの中に、奥宣憲の多面的表現が作品ごとに溢れる、そんな変化を遂げている。さて、これから自在な遊びの線がどのように加味されていくか、不安定と安定の機微の確立も含め楽しみである。水穂を去った40年前。長年の雌伏の時を経て、一途に突き進んできた個展会場でのやりとりの中での反省や気付き、そんな『書』への思いを、今後も見守っていきたい。(松)
● 5月19日〜24日 / ● 銀座ギャラリーいず
昨年、25年間の連続個展を成し遂げた奥宣憲。今展では、この近年東京でまだ披露されていない作品(和泉式部日記シリーズ、襖書二面『天真』、夏目漱石没後110年での『浮世の風』、二宮尊徳・道歌集から『去年の実は』など約20点)を選抜しての開催となった。
日比野五鳳師を慕って師の文字、構成、展開をなぞりながら、評論家・田宮文平氏他多くの評価を受けるなか、10周年で自分の書を目指す変化を見せ、15周年で自分の線を捉え、自身の呼吸による書空間を把握しようとする足跡を示した。ある意味五鳳の呪縛から離れ、自分の心韻に響く要素をゆるやかに取り込み出した。20周年、25周年とその深度は更に深まり、生真面目な武骨さの中に、奥宣憲の多面的表現が作品ごとに溢れる、そんな変化を遂げている。
さて、これから自在な遊びの線がどのように加味されていくか、不安定と安定の機微の確立も含め楽しみである。水穂を去った40年前。長年の雌伏の時を経て、一途に突き進んできた個展会場でのやりとりの中での反省や気付き、そんな『書』への思いを、今後も見守っていきたい。(松)