全日本美術 ALL JAPAN ARTS
Menu
Work No.4

出発や…他

第70回日書展・第51回日書美秀華書展(2016.06)
〔収録作品〕
①櫻舞ふ…(第51回日書美秀華書展)
②出発や…(第70回日書展)
画像をクリックすると拡大表示されます

「濃淡に響く自詠二句」

都美術館新年幕開けを飾る第70回日書展に出品された濃墨作「出発やきりりと分かつ空と海」。このほど開催された秀華書展(11面掲載)では、呼応するかのように淡墨作「櫻舞ふ無音をよしと今日も思へど」を発表。いずれも鎌田紗和さん自詠の句だ。前者は空と海の、青の諧調が水平線によってあまりにも美しく分けられているさま。それは緊迫のライン。厳しい決断を予期させているのかも知れない。「出発」を「たびだち」と読ませるのも鎌田さんの文字と言葉へのこだわり。濃墨の強い線が潤渇に響く。後者は桜舞う季節の情感。無音(ぶいん)を是として、時の流れを思う。薄墨の発墨良く、にじみの美しさにも長ける。上部の広い真っ白の余白にいろいろの想像を膨らませると、そこには歩んできた道があり、これから切り開こうとする夢がある。自分の言葉だからこそできる書表現もある。両作はそれを如実に物語っている。
毎日書道展審査会員/横浜書道連盟副会長/紗羅会主宰。(篠原)

← 鎌田 紗和の作品一覧へ戻る
櫻舞ふ… — 鎌田紗和
櫻舞ふ…
出発や… — 鎌田紗和
出発や…