一先会創立五周年記念

 日本書学研究会一先会の設立5周年と卒寿を記念しての小山素洞書作展が東京・銀座で開催され盛会だった。小山素洞氏は大正5年兵庫県加古川市の生れ。24歳で深山龍洞に師事、昭和26年日展に初入選後は順調に書歴を重ね、昭和54年日展審査員に就任された。
 筆者がその作品に接するようになったのは、昭和63年以降である。一東書道会会長に就任後は、高野切を初めとする古典かなを基底に持ちながら良寛、佐理の奔放な味わいを消息調で作品とする自風のかなを築きつつあった。そうした自身のかな書を学ぶ姿勢は、古典の倣書の最重要化として社中にも取り入れ、後進の指導にあたってきている。
 今展にはそうした味わい豊かな六曲屏風の他、小山調の自然体のリズムで綴られた額作品を中心として約100数点の作品が並んだ。中でも60年前の修行時代の高野切第一種の臨、漢字の白楽天詩巻臨、そうした古典を活かした古今和歌集巻子作品は、小山氏の原点が窺い知れるもので新鮮な感動があった。     (松)

    小山 素洞 書作展

  ■10月31日〜11月5日  ■東京銀座画廊・美術館



   白楽天詩巻臨書  25.5×295(巻子・部分)