第39回春の小品展
(凌雲会・国書展)より
会長
津金 孝邦
黄の紙に芭蕉の句を乗せた津金孝邦会長の作品。壁面中央にありながら浮くこともなく、静かに周りと同化する。色合い、素材ともに春の小品展に相応しい作品だ。黄の紙は日本画の一部をコンピューター加工し、和紙にプリントしたらしい。なるほど確かに画材の匂いがする。しかし、そこに乗せた字があってこそ、この黄も生かされているだろう。素材は誰もが知る芭蕉句。ゆえに変体仮名の混在も気にならない。むしろそれが絵画的要素へとつながる。字面と線条、構成と色調が一体化し、まるで一枚の絵を見ているようだ。(篠原)
