親しめる生活美術書作品
第66回 一東書道会展
● 5 月31 日〜 6 月2 日
● 兵庫県民アートギャラリー
会長
井茂 圭洞
書の団体は多いが、生活の中の書に焦点を当てた展覧会を毎年開催しているところは恐らくないだろう。
書が生活と密接に結びついていた時代、書簡は遠隔地の人と人とを結ぶ重要な伝達手段であった。電報、電話に始まり、ワープロ、パソコン、そして携帯、メールへと目まぐるしく伝達方法が発明され、書の存在意義を改めて見据えて実践する時代となった。書は日本人の心を培う重要な根源的アイテムであり、且つ芸術性を合わせ持つ。という信念が一東の精神と合致するのだろう。楽しみながら書を一般にオープンにする本展は極めて好評を博している。
今回は「はな」をテーマとして、屏風、うちわ、暖簾、筆立て、貝合せなど多彩な作品が並んだ。創立者・深山龍洞の屏風仕様の洗練さを改めて感じたが、井茂圭洞会長は、桜、月、太陽の絵柄に花を読み込んだ歌を配した粋な暖簾4点で魅せた。金円図柄の意図も面白く、料亭の暖簾に調和すること請け合いだ。(松)
