書壇院ギャラリー第100回記念展〈企画展示〉
吉田苞竹雲峯詩書碑建立15周年記念展
鄭 道昭 展
● 11月1日〜2月28日 ● 書壇院ギャラリー
〈ギャラリートーク〉11月20日(金)午前11時
1月15日(金)午前11時
書展から楷書が遠のいて久しい。ましてや今は行書隆盛のとき。そんな書壇の風潮にとっては実にタイムリーな企画展が開催されている。
龍門造像と双璧をなす六朝楷書の雄、鄭道昭。書壇院ギャラリー第100回記念展として、同院蔵の精拓全套本、剪装本、名家肉筆臨書帖などが一堂になっているのだ。ギャラリー壁面には天柱山、雲峰山、大基山ごとに整拓が貼られる。中でも鄭碑で一番著名な雲峰山鄭文公下碑の全套は「頌」字未損、「烋」字五点烈火の旧拓で、150年以上前の拓と推測される逸品だ。また一字が10センチほどにも及ぶ雲峰山論経書詩に至っては、一部を天井に這わすまでして全容を見せている。更に雲峰山九仙題字中、新発見された四題字の拓、加えて昨年再発見された大基山郭静和題字の旧拓・新拓も公開されている。展示ケースには東堪石室銘、観海童詩、鄭文公下碑、論経書詩などの精拓剪装本と潘存、吉田苞竹臨の鄭文公下碑帖、日下部鳴鶴が出版した鄭碑双鉤本、鳴鶴臨の東堪石室銘、近藤秋篁臨論経書詩帖などが入る。ここで特に注視したいのが楊守敬の跋文を付した潘存肉筆臨書帖だ。今ではほとんど話題にもならなくなった潘存臨書。鄭碑をはじめ、高貞碑、九成宮、争座位稿などに抜群の識見を示している。今回は鄭碑だが、そこには臨書の要諦を必ずや再認識させてくれるものがある。(篠原)

鄭文公下碑(頌字未損部分) 〈書壇院蔵〉

右闕題字〈書壇院蔵〉
