Work No.1
いのちの歌 他
大八木耕一・今 和希子書展(2021.09)
〔収録作品〕
①花雑巾(古賀まり子)〈2330×530〉
②臨 廣開土王碑〈4080×700×18〉
③いのちの歌(竹内まりや)〈1800×8100〉
④春神楽(江川繁子)〈1360×1360〉
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花雑巾(古賀まり子)〈2330×530〉
臨 廣開土王碑〈4080×700×18〉
いのちの歌(竹内まりや)〈1800×8100〉
春神楽(江川繁子)〈1360×1360〉
―大作を中心に―
● 7月22日~26日
● 北千住/シアター1010
清新で実に印象深い展観であった。格好を気にせず、ありのままの「今の自分」をぶっつけた平面がよりそれを増幅させたのかもしれない。大八木耕一、今和希子夫妻による大作を中心にした120点。何れも近代詩文書が中心だが、その書風は明らかに違う。大八木の紙面は緻密な空間処理を計画し、方向性が決まったらそこに線を落とし込むように何枚も何枚も書き込んだ跡が窺える。一方、今のそれはまるで正反対の行き方かもしれない。空間を恐れず、ある意味では無計画に素材の言葉をいきなり線条と化すような思いきりが見られる。この差異が面白い。そうした二人の大作が一堂になっているのだから壁面は自ずと賑わうのである。背反の調和こそが大調和を生むことを、この広い会場一杯の作品群が教えてくれているようで、そこには清々しさがあった。
まだ40歳前後の若い夫妻の二人展。本来は昨年暮れに開催予定であったが、感染症拡大の影響で今年に延期。しかしその間もどんどん制作し、そのほとんどを展示したと言うところも新進の作家らしい。大作約65点の中から4点ずつをピックアップした。大八木の廣開土王碑は天井の高さを利用した縱4メートルに余る紙面が屈折をともなって横12メートルに伸びる。終始一貫した漢隷の朴訥。圧巻の筆力を見せた。今の「風きれい」は快作だ。無心に動く鋒は確実に紙目を喰い、渇筆の峻烈な発墨を生んでいる。二人の作家の前途は洋々だ。
おおやぎ・こういち/毎日書道展会員、日本書道美術院第一科審査員、紗羅会常任理事
こん・わきこ/毎日書道展会員、創玄書道会一科審査会員、博光書道会総務理事・運営委員(篠原)