第88回新構造展

 

岡 啓介

「月の光」

 

 波うちぎわに女性がひとりたつ。漆黒の闇の中、女は全身に月光を浴び、足下の波紋が白く浮かぶ。何を祈るか、女は両手を強く握りしめている。真直ぐな立ち姿と水平の揺るぎない構成と月の光が深い思惟の世界へ誘い、神秘が満ちる。(中)