浅野輝一自選展
〈銀座・ギャラリー向日葵〉
第75回 浅野輝一展

〈銀座・ギャラリーあづま〉


3月5日(月)〜11日(日)
11:00〜18:30(最終日16:00)

 75歳の浅野輝一が75回目の個展を開催する。年齢と個展回数が一致したことから自選展も別会場で同時開催の運びだ。なにせこのバイタリティーは凄い。浅野がよく言う言葉「誰もやらないことをやる」がそのまま個展回数に実証されているのだから。ひたすら「人間像」を描いてきた50年。「人間はどんなに絶望的な状況におかれても、その現実を受け止め、更に夢や希望に向かって突き進んでいく強い力を携えている」ことを信念に、「人間愛」の具現をカンバスに残してきた。そこには近年「ユーモアとペーソスの精神」が加わり、メッセージの深化にもつながっている。浅野の絵を知る人にとってはその展開を毎回の楽しみにし、そこから勇気ややすらぎを貰ってきたのである。
 さあ、今展は至近の2会場。まずは自選展で浅野の代表作を再確認し、そうして新作が並ぶ75回展に足を運べば浅野輝一という画家が何を主張し、何を語りかけてきたかが画面から感じ取れるだろう。自選展ではこの10年間を振り返ることができる30号から130号15点の展覧。75回展には新作5点を含めた30号から100号の8点に小品15点が加わる予定。ぜひ展観されたい。
 掲載の2点は最近殊にこだわる黒の背景が存分に生かされた作。下地のピンクを微妙に浮かしながら墨の粒子も取り入れた奥深い黒の面。これは実作でしか味わえない色である。その上に繰り広げられる人間のさま。それは一瞬の姿態であり、観念の錯綜でもあろう。そしてそこに共通するのは進行形の人間そのものの存在なのである。人間模様の介在ともいえよう。
 美術文化協会代表/日本美術家連盟会員(篠原)

 

 

 

 

私の世界 I(2017) 〈1620 ×1300〉

ある一瞬(2017) 〈F50〉