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第86回 浅野輝一 展
86回目の個展である。このバイタリティーは一体どこからくるのだろうか。折しも個展会期中に死去した稲盛和夫氏の言葉を思い出す。「成功の秘訣は何か」と問われたとき、即答で「成功するまでやめないこと」。簡単な言葉だが実に印象深い。芸術に成功も失敗もないが、信じた道に終生を契ろうとすれば「続ける」しかない。浅野輝一の仕事がこれほどまでに続くのは、紛れもなく絵描きとしての使命、そしてそれを支える教育者としての使命でもあろう。浅野にとってそれは「人間愛」そのものにつながる。時代とともに移りゆく人間のありよう。それをユーモアとペーソスでずっと描いてきたのだ。今展出品の最新作に漂うものは誰が見ても感得できるだろう。それを代表するのが掲載の一作。家族が身を寄せ合って悲嘆に暮れるさま。広いグレーはウクライナの地形か。それは青と黄のラインで縁取られている。浅野の絵画には夢や希望の表象は無用。現実の具象を通してそれらを考えさせる。常に人間介在なのである。現在、北海道置戸ぽっぽ絵画館で「浅野輝一軌跡展」Part
IIも開催中。
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現代の情況 I 〈F50〉 |
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