潮来が生んだ郷愁の画家

松 井  亨 水彩画展

 

■ 6月20日〜28日

■ 水郷まちかどギャラリー

(茨城県潮来市潮来)

 

 東光会会員・審査員、水彩連盟会員・審査員の松井亨氏が水郷で知られる故郷茨城県潮来の「水郷まちかどギャラリー」で2度目の個展を開催される。
 私が初めて松井氏の多くの作品と対峙したのは21年前の「在仏スケッチ展」であった。その第一印象として、ベルナール・ビュッフェの厳しい黒の線が思い浮かんだことを今も思い出す。それから暫くたった1996年に「黒を描く」と題した個展を松屋銀座で開催し、尚更に黒のイメージを強くしたしだいであった。
 氏は1935年、潮来に生まれ、10歳の時に版画家の巻白氏に油絵の手ほどきを受けたが、潮来出身の水彩画家、特に小堀進の影響を受けて水彩画家を指向するようになる。本格的に画家として生きる決心をするのは恐らく江藤哲(東光会役員・日展評議員)に師事した頃と思われるが、37歳とその出発は遅い。東光展でも水彩を貫き、同時に小堀の創設した水彩連盟にも出品を始め、渡欧を重ねるなか、自分のスタイルを築いていった。黒の中の無限の色、白をどう描くかが相対としてあると松井氏は語る。故郷展の盛会を祈りたい。
 現在日展会友。  (松)