| 塚田
稔 第11回個展
●6月29日〜7月5日
● 表参道/ Gallery Concept 21展
氏がホームグランドとする日府展(現在、洋画部部長)に昨年発表した「自我の止揚」(150F)を中心に、50号30号が壁面を彩る。会場は小路の角地にあり二面がガラス越しに開かれたオープンな仕様で、ために氏の沸騰するエネルギーが解放されて存分に作品を楽しめた。
作品は明快で力強い。多彩な色を自在闊達にコントロールしながら、フォルムも線も構成にも少しも弛むことなく、確としている。だからといってその意味するところは決して単純ではない。
掲載作品3点は20号10号の小品であるが、かなり濃厚であり、視覚的には明快で十分に楽しめる。がそれだけでは済ませないメッセージ性がある。
氏はミュンヘン滞在時(昭和54〜55年)にヨーロッパ風景に魅了され絵を描き始めたが、要鼎は脳医学の専門家であることだ。視覚から脳へ入った対象をそしゃくし解釈して放出、キャンバスに留める。しかしてきわめて思索的思想的、頭脳的な内実が作品に孕まれる。
「壁面のグラフィティ」は落書きの集積に、「ザクロの乱 I 」にはあきらかに時代への視点を濃密に見られる。紹介作ではないが、「怨念の多重壁面」にはその表情や色彩に土地の抱える歴史や風土への斬り込みを思う。(中)

情念の軌跡 II (10F )

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ザクロの乱 I (10F)

壁面のグラフィティ (20F)
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