WANDERING SCENE
池口史子 展
Chikako Ikeguchi


● 10月11日〜17日
● 高島屋日本橋店6F美術画廊
 以降、大阪・京都・名古屋・横浜の高島屋巡回

 

 日本藝術員会員・立軌会同人の池口史子さんの個展。高島屋では10年ぶりとなる。前回は、アメリカ取材の街の建物を中心とする作品で構成されていたが、その後取材現場はヨーロッパにシフトされた。その事由を、「複雑な造形が面白くなり仕上げるのに増々時間が掛るようになった。決して憧れから入った訳で無いヨーロッパに取り組んでいる。そのぶん冷静に観察出来る。歴史の古い町並みは造形も深く、重い。複雑を如何に省略するか、重すぎる世界を如何に軽量にするか、色の無い世界に如何に色を持たせるか、取り組む課題は多い。」と記している。確かにアメリカは色が溢れているが、ヨーロッパは城や壁、一般の建物も石が基本の文化である。白い色が基本の中、池口カラーとも呼べる黄系を中心にした世界に置き換えて尚その雰囲気を伝える。出品はそうした風景と月刊美術連載作の38点。紹介の「街燈」は簡潔に風景が整理され、佇まいの根幹を白昼夢のように抉る。また、レンブラント光のような光を当て、集落を捉えた「瞬晴」にも注目した。(松)

 

 

街燈   (2015-16) 30P

瞬 晴   (2015) 100P