佐藤勝昭第17回個展
―プラハの街風景を中心に―


●2020年11月21日〜29日
●お茶の水・アートギャラリー884

 

 日府展洋画部で世界各地の風景を一際重厚なマチエルで見せる佐藤勝昭(東京農工大名誉教授・日本画府常任理事)の17回目の個展が開催された。今回展は一昨年12月の紺綬褒章受章記念も兼ねている。農工大への多額の私財(絵画)の寄贈が受章理由になったが、佐藤の応用物理学者としての、そして画家としての矜持の表れと捉えるべきであろう。多彩な功績がある。
 さて今展はプラハの街風景を中心にした油彩・水彩の24点。100号大作2点も含まれる。掲載はそのうちの1点。実はこの作、昨年開催中止になった第67回日府展への出品予定作だった。漸く公開されたことになる。佐藤の画面は茶褐色のイメージが強いが、この作においては川の水面と空のブルーがやけに眩しく新鮮だ。高い視点からも遠景を暈すことなく描ききるのが佐藤の手法。尚更青が映える。20号の「カレル橋と王宮」もそれに匹敵する青の効用が見られる。一方、プラハの「天文時計」(20号)のように建物の断面を切り取った佐藤特有の構図も。作域の広がりがこれからも楽しめそうだ。(篠原)

 

 

モルダウの橋並み―プラハ、チェコ―
油彩画 F100