追 悼


一線美術会理事長

長島 美勝

 

 はしなくも掲出作が遺作になってしまった。
 世尊とは、仏の尊称。特に釈迦牟尼(仏教の開祖)の尊称。上方の細身が世尊でその足下の弟子たちの造形、顔も僧衣も独創的で、何宗何教という限定を設けず、とらわれず広くとらえようとしたのであろう。そこで氏は“仏の智恵”を学ぼうと訴えている。珍しく背景に星座を配しているが、今後の展開への試みであったのかも知れない。それにしても余りにも突然の訃報であった。
 昭和14年群馬県に生まれ、県立太田高校を卒業後、御茶の水美術専門学校に学んだ。同44年第19回一線美術会展初入選以降、受賞を重ね、平成元年第40回展で文部大臣賞。この間、現代の裸婦展(日動画廊)、安井賞展等で活躍。平成2年から9年まで一線美術会事務局長、同14年から理事長を務めた。また、東京農業大学グリーンアカデミー講師、鎌倉美術家協会理事を歴任した。11月30日永眠。
 酒を楽しみ、時にしぶい喉も披露、ゴルフは自称“いぶし銀”の腕前。行年78歳であった。 (中)

 

 

世尊の弟子たち S100(第68回一線美術会展出品作)