第78回現展

 

野口 英敏

「時の記憶」

 

 赤い漁船とペンキも剥げ落ちた船が浜辺に打ち捨てられている。破棄された部品が散乱している。帆柱だけが虚しく空を突いている。かつて海洋で逞しく働いた姿はいづこ。だが悲しむことはない。時は忘れない。(中)