沼澤 昭 個展

■ 6月14日〜19日
■ 銀座ギャラリー吉豊
 

 

 

 秀彩会運営委員、パステル絵画会審査員を務める沼澤昭氏の10回目の個展が開催された。銀座では初めてとなる。沼澤氏と言えば、現創展出品時から人物画に定評がある。柔らかく包み込むような画風で描かれる人物はどこかに憂いを帯びてアンニュイな表情を見せる。掲載の「晩夏」は最新作だがその象徴のような作品だ。明確な画肌の変化も主題性を高める要因となっている。一方、「アイガー北壁」に代表される風景作にも画家の独特のマチエールがある。幾重にも塗り重ねられた山肌、そこにある現場の空気がそのまま作画への情熱と化してゆくような重量感がある。谷川岳一の倉を描いた「岩壁」も同様。フランス取材で得た「フランス街角風景」三点にも共通項を窺う。素材が違えども画面から伝わってくる優しさ温かさは、見る者を安らかにさせてくれる作品群だ。全24点。 (篠原)

 

晩夏 F4号 

アイガー北壁 F20