塗師祥一郎展

 

■6月3日〜9日 ■日本橋三越本店本館6階美術特選画廊
■6月30日〜7月6日 ■広島三越7階三越画廊
■9月22日〜28日 ■福岡三越9階美術画廊

  日本芸術院会員、日洋会委員長の塗師祥一郎氏の久々の個展。日展出品作3点と日洋展出品作2点の大作を中心に近作17点を加えた展覧となった。
 氏の雪には温かみが感じられる。確かに春雪を描いたものが多く、それ故当然といえば当然だが、温かい雪に感じるということは風景の空気を描ききっているからとも言える。「写真じゃダメ。実際の空気が伝わらないから。自分がその風景の中にいて、その風景との会話の中で筆が動くっていうことは非常に重要だと思う」と語られるとおり今も現場に足を運んでいる。そしてもうひとつの特徴は、風景に人物がいないことである。その風景を見つめる氏の眼をとおして風景と人の繋がりが感じられるから温かいのである。注目の3点を挙げたが、「雪空」には畦道の木立と草の存在が、雪に埋もれた田圃と遠景の農家のひっそりした佇まいを対比させ、まだ暫く続くであろう雪日を壮大な雪雲で暗示させている。雪はないが、寒風感じる「冬の岬」、ゆったりとした風情ある「雪の山湖」も。
  (松)

 

冬の岬   30M 

雪の山湖   50F

 

雪 空   120F