高原智子 個展

■2月5日〜11日  ■銀座アートギャラリー

 女子美大の洋画科を卒業し金山賞展出品の経歴を持つ高原智子さんの久々の個展である。地元姫路の女子短大の教授として後進の指導にあたりながら、団体展には所属せず専ら個展活動を続けてきており、旺盛な取材活動での幅広い作域を自風に捉えている。海外へもしばしば出掛け、海外展への出品も幾度か経験している。大作では男性顔負けの大きなタッチで全体感を把握する作品で知られるが、その一方で繊細な静物画や風景をも見せてくれる。
 今展でもそうした大作の「火焔山(50F)」や日本三大桜で樹齢1500余年の淡墨桜「根尾の桜」の二部作、また屋久島の古代杉の三部作を出品し強烈な表現指向の健在ぶりを示した。また雰囲気をセンス良く掴んで臨場感ある二点のベニス風景も注目したが、嘆きの壁を俯瞰遠望した「エルサレム」の、小品だが古色然とした石家屋の佇まいに魅かれた。静物画ではカルタジオーネの壺に生けられた黄色いバラに新鮮な響きを感じた。20数年来変わらぬ制作エネルギーに脱帽する思いである。  (松)

 

   「黄色のバラ(カルタジオーネの壺) 」  F15