ア ー ト で 候 。
会田 誠 山口 晃
展
■5月20日 〜6月18日 ■上野の森美術館
四天王立像「廣目天」 山口 晃
Shitenno(Four Heavenly Kings)“Komokuten” 2006
カンヴァスに油彩、水彩、墨 194.0×97.0cm
東京コンテンポラリーアート ・アクションクラブ蔵
公立に近い美術館で日本の前衛的志向のふたりの作家の展覧会が開かれることに正直驚いた。美術界もまんざら捨てたものでないと。彼らの作品には「今」の感覚が多面的に詰っており、画力を存分に感じる作品から、漫画、劇画、悪戯書きや写真、ビデオのビジュアルなもの、インスタレーションまで何でもありの世界を展開しながら、観者を惹きつける何か核になるものを持っている。それが、社会的正義か反社会的なものか頓着しない。
例えば、会田の「ジューサーミキサー」は限りないブラックユーモアを感じるし、「紐育空爆の図」は東京大空襲の裏返しであり、見た人の感性に委ねて意味が出てくる。また、山口の精密な描写力が奏でる「東京圖」他の空間把握は目を見張るものがある。四天王立像のアニメティックながら実在感ある描写も見応えある。お行儀のいい美術からはみ出したエネルギーが新たな芸術を創造していく。そんな一端を見せてくれた充実の展観だった。 (松)