第72回自由美術展

 

笹賀 捨雄

「劫 火 」

 前作以上にその末世の炎は勢いを増し、立ち登る煙すらも飲み込む勢いである。中空の双眸は悲しげに自己の禍根を凝視し、もうすでに為すすべもない。可視化された破滅は強烈に観者の心中を穿つ。