五百住 乙人
展
●1月21日〜2月2日
● 高輪画廊 東京・銀座
昨年の11月から12月にかけて、沼津市の沼津信用金庫ストリートギャラリーで約1ヶ月間に及ぶ「80有余年の創造と対話のあゆみ」と題した五百住乙人の企画展が開催されたが、新春の銀座展はその巡回展ともいえる内容で、過去から新作まででセレクトされた約20点の作品が並んだ。
五百住乙人氏は大正14年(1925)東京小石川の生れ、今年米寿を迎える。26歳の時、連合展新制作部に入選し脇田和に師事するが、昭和24年に脱日展で結成なった立軌会の8回展に新会員として参加、その翌年の昭和32年に第1回安井賞候補新人展に選ばれる程の期待作家となっていた。第3回、第4回展には招待出品、のち平成10年小山敬三美術賞を受賞されている。しかし、当初から現在まで求める世界観にぶれはないように思う。単に形を描くのではなく、対象の本質を追究しようという基本姿勢である。思いのたけが深く静かに沈着するそんな画肌は稀有であろう。今展で注目したのは、女性が机に腕を組んで俯く構図「腕を組む」の内面描写と、「椅子」。この椅子に坐った多くの人の気配、年月が漂う。(松)
