第22回FAA展より
代表理事
楽山 正幸
第22回FAA展より楽山正幸代表の作品を紹介させていただく。
まるで眠ったように純白のサーカス衣装に身を包んだピエロの死装、表情は穏やかですべてをやり遂げたような安堵感があり、手には深紅の薔薇一輪がたむけられ、白薔薇が蝶の羽根を形作るように献花されている。後の台は真上からの角度で描かれ、ピエロは横たわっているように見えるが45度程の角度で通常の遠近法で描かれている。一種キュビズム的手法が導入され、その空間軸の違いが浮游現象を生んで不可思議で深淵なシチュエーションを醸し出している。
これまで楽山氏はピエロを主人公にしたシリーズを描いてきたので、その終焉の宣言かと思ったが、これは「死」を新たなテーマとして展開していく始まりの作品なのだと言う。そうした意味で、キャラクターとして今まで登場させたピエロへのレクイエムであり、死というテーマに即してピエロが再登場してくるということであろう。
FAAの創立代表として会を引張ってきた楽山氏の、新たな作品展開への転換期とも受け取れるそんな「ホワイト レクイエム」である。次作が楽しみだ。 (松)