蔡 國華展 2009 

■10月10日〜20日 
■東京 金井画廊

 蔡國華は1964年上海の生れ。87年上海交通大学芸術進修班修了後来日、東京芸専、武蔵美・同院に学んだ。一方、来日すぐにも展覧会活動を開始し、近代美術協会展受賞を皮切りに亜細亜美術展、一線展で連続受賞を重ね最後の第40回安井賞展にもノミネートされた。来日当初から確かなデッサン力とジャズをテーマとした斬新な切り口で多くのファンを得て新進作家として認められる存在となった。しかし、彼はその一つ所に留まらなかった。「何来何云」を生涯のテーマとして、かつてゴーギャンがそうであったように、自身の生き様の中にその答えを見つけ出そうと歩み出したのである。97年の横浜美術館の個展からその片鱗が窺えたが、それが06年の池田20世紀美術館の大個展に結びつく。
 彼の主要モティーフは人物である。人物の生活感、生き様を自身の心のフィルターを通して表現している。だから観者はその絵に知らず知らず引き込まれていくのだ。今展で新しい切り口の作品に接した。一刀両断された鮭の頭、鱗のぬめりと切断面のリアルさに思わず足が止まった。質感の確かさに生ある物の悲哀が見えてくる。     (松)

  

Family 50号S

 

OKASHIRA