● 12月6日〜11日 ● 京都・ギャラリー恵風 新制作協会会員・馬淵哲氏の京都での恒例の個展。今回のテーマは「幻視者の20世紀」、この幻視シリーズは2009年の第73回新制作展の「画家とアトリエ」から始まったが、歴史的には中世、オランダ絵画の背景を中心に、その前後のイベントを時間的に切り取り配する複合的構成で作家の視る時代のバンドを一画面に定着させてきたが、今回の個展ではその後に始まった幻視「歯車」シリーズを、今を起点に回帰、検証するものとなった。 その視点は、18世紀半ばから19世紀にかけて起こった産業革命により、変遷する機械文明の象徴たる鉄道、線路と歯車を根幹として、人間の精神性と芸術観を幻視しようとする「幻視(歯車_)」のエスキース的個展といえよう。「nostalgia」は正にその中心作品。リベット打ちの建造物の中にとじ込められた少女、鉄道の画期的な移動手段、一挙に世界の時間が縮まる利便性と失われるゆとり、精神性が込められる。対照的にゆったり流れる時間の「物思う画家」、信仰の思いを込めたイコン調の人物。更に歴史空間の広がる予測が。 (松)
● 12月6日〜11日 ● 京都・ギャラリー恵風
新制作協会会員・馬淵哲氏の京都での恒例の個展。今回のテーマは「幻視者の20世紀」、この幻視シリーズは2009年の第73回新制作展の「画家とアトリエ」から始まったが、歴史的には中世、オランダ絵画の背景を中心に、その前後のイベントを時間的に切り取り配する複合的構成で作家の視る時代のバンドを一画面に定着させてきたが、今回の個展ではその後に始まった幻視「歯車」シリーズを、今を起点に回帰、検証するものとなった。
その視点は、18世紀半ばから19世紀にかけて起こった産業革命により、変遷する機械文明の象徴たる鉄道、線路と歯車を根幹として、人間の精神性と芸術観を幻視しようとする「幻視(歯車_)」のエスキース的個展といえよう。「nostalgia」は正にその中心作品。リベット打ちの建造物の中にとじ込められた少女、鉄道の画期的な移動手段、一挙に世界の時間が縮まる利便性と失われるゆとり、精神性が込められる。対照的にゆったり流れる時間の「物思う画家」、信仰の思いを込めたイコン調の人物。更に歴史空間の広がる予測が。 (松)