織田廣喜 油彩展

■ 1月10日〜18日
■ 銀座松坂屋 別館4階 美術画廊

 

 日本芸術院会員で二科会の重鎮織田廣喜氏の小品新作展が新春の銀座で開催された。すべてマドモアゼル、少女像である。
 大正3年生れであるから今年91歳。それでも今も瑞々しい少女像が画面に登場する。源泉は何処にあるか、それはパリ。言わずもがなのことだが、廣喜氏が初めてパリを訪れたのは1960年である。1年間の滞在が大きく氏の芸術観を変えたといっても過言であるまい。62年にはリラ夫人と長男と共に渡仏、これも63年4月まで滞在している。66年以降からも機会ある毎にパリを訪れ、パリの街のマドモアゼル達を独特の感性で画面に構築していった。実に45年におよぶマドモアゼルシリーズを追求してきた訳だが、一時期、二科展の鶴岡義雄氏との超大作の二枚看板は氏の名声を不動のものとした。98年に最愛のリラ夫人が逝ったが、同年次男と共にパリに渡り制作、この頃から構成に夫人の面影を窺わす作品が垣間見れるようになってきた。特に一昨年の二科出品「天の川」は夫人の追憶がそのまま作品になったと思われる。夫人はリボンがお好きだったが、廣喜氏は少女の赤い帽子姿を以前から好まれたようだ。上掲の小品は速筆で荒いタッチだが、初々しい涼感がある。 (松)

 

新作 赤い帽子の少女(A) 「SM」