偶然入った神戸さんちかの個展会場で中島由夫という作家に遭遇し、以来42年親交が続いている。
当初から国内での美術感覚では量れない途方もない感性に圧倒され通しであったが、今更ながら小さな美意識にとらわれない魂の表現こそ「芸術」の根幹だと思えてくる。
中島氏のパフォーマンスもダダイズムから始まって、画一的な美の破壊から新たな創造を指向する繰返しを経て直感的な感性を自己培養しながら現在に続いてきている。85歳を超えて尚、陶酔と祈りにも似た奇行は決して演技ではない迫力を秘めている。サポートする作家、表現者も阿吽の呼吸でボディや衣服のペイントを繰り返す。そこに空間的調和が生れ出るから不思議だ。
中島の絵は色面、色線が闘いながら瞬間的な調和をめざすところで完結させており、それはパフォーマンスの空間調和と同義であり、これまでに制作作品2万点を超える。
この後ポーランド/フォー・ドーム・パビリオン現代美術館で個展開催。壁面即興制作等も。 (松)
