傘寿・画集刊行記念


文化功労者・日本藝術院会員
奥谷 博 展


●6月10日〜25日
 ● 日動画廊
◎7月4日〜12日 ◎ 福岡日動画廊展

 

 傘寿・画集刊行記念の個展。近年の独立展等に発表した大作「室戸岬―だるま朝日」「飛牛とギルガメッシュの自画像」(共に300号)、「自画像―セザールの親指」やお孫さんを描いた「ちゃまですよ」(共に200号)などに、今年2月に取材に出かけたカンボジアの「デヴァター―東洋のモナリザ」(40号)や「アンコール・ワット」(50号)の新作に小品を含め30点ほどの出品。
 氏の作品を特徴づける要素はいくつかあるが、その一つは色彩におけるブルーとレッドである。南国土佐生まれの氏にとって青は海の色であり、赤は朝日から夕日まで眺望される太陽の象徴として、その体質にインプットされた色彩と言えるのではないか。二つには大胆で意表をつく構成力にあるだろう。特に大作にみられる構成には氏独自の視点と豪胆さから生まれ出ているようだ。もう一つは、繰り返され画面に登場する自画像であり、家族像である。
 『訪ねた世界遺産展』(2007年、パリ・ユネスコ本部)を挙げるまでもなく、孤の人間が歴史と文化に如何に関わってきたかを如実に示す世界なのだ。(中)

 

 

アンコール・ワット 2015年 50F

早春 金閣寺 2015年 25F